「多読」って聞いたことはあるけど、具体的にどうやるのかな?
今回は、これから多読に挑戦しようと思っている方や、
多読の具体的な方法や効果を知りたいという方に向けて、「洋書多読」についてわかりやすく解説します!
- 多読初心者の方
- 多読の具体的なやり方・ルールが知りたい方
- 多読の効果が知りたい方
「洋書多読」とは
洋書多読とは、読んで字のごとく洋書を大量に読むことです。
ですが、洋書なら何でもいいという訳ではありません。
「簡単」な洋書を「大量」に読む。
これが多読です。
この「簡単」という部分が大事です。
難しい洋書をたくさん読む、これは多読ではないのです。
そして多読をする上で、一番大切なこと。
それは、「読書を楽しむ」こと。
楽しくなければ長続きしません。多読は短期的に劇的な効果が見込めるという方法ではないので、ある程度の期間は継続する必要があります。
多読の具体的なやり方・ルール
超簡単に多読の説明をしたところで、続いて多読の基本的なルールについて解説します。
英語多読には、一般に「多読三原則」と呼ばれるルールが存在します。
この多読三原則はもともと『快読100万語! ペーパーバックへの道』(ちくま学芸文庫)の著者であり、NPO多言語多読理事長である酒井邦秀さんが発表したものです。
あくまで洋書多読を「楽しく、長く続ける」ための原則です。なのでこれ以外の方法で読んではいけないというものではありません。
詳しく見ていきましょう。
多読三原則 その1:辞書は引かない
わからない単語が出てきても辞書は引きません。
そのまま読み進めます。
それで内容がちんぷんかんぷんなら、その本はまだ自分には早かったということ。
もう少しレベルを落としましょう。
具体的には、出てくる単語の95%以上知っている単語で書かれた本をお勧めします。
これならサクサク読めて物語に没頭できます。
多読三原則 その2:分からないところは飛ばす
つづいて、分からないところはガンガン飛ばしましょう。
そもそも95%以上知っている単語しか出てこない本を読んでいれば、分からない単語があってもほとんどは文脈で理解できます。
それでも分からなければ潔く飛ばしてしまいましょう!
ちなみに私はもともと調べなければ気が済まない性格だったのですが、思い切って読み飛ばしているうちに1か月くらい経つと調べなくても平気になっていました。
それでも調べたくて仕方がない時は、調べない方がストレスなので普通に調べてます。
多読三原則 その3:つまらなかったら途中でやめる!
つまらなかったら途中でやめちゃっていいんです。
多読は楽しむことが優先なので、自分に合わない本を苦痛に耐えながら読むのはやめましょう。
合わなければポイ!また次も合わなければポイ!
「面白い!」と思える本に出会えると、最後まで夢中になって読んでしまいます。
多読の効果
さて、ここからは多読の効果についてご紹介していきます。
自然な英語が身につく
大量の洋書を読むことで、文法書に書いてあるような「文法のルール」は理解できなくても、話すために必要な文法は自然に習得できるようになります。
本を読んでいるうちに何度も何度も似たような言い回しにたくさん出会うことになるので、文法書で覚えるよりも格段に記憶に残ります。
そして何よりネイティブ向けに書かれた洋書であれば、文法書で書かれるような不自然な英文ではなく、より自然な生きた文章が身につくのです。
ですが、大人のやり直し英語など、ある程度の年齢であれば中学卒業程度の基礎的な文法知識は学んだうえで多読を実践した方が効率は良いでしょう。
語彙力が高まる
大量の洋書を読むと、それだけたくさんの新しい語彙に出会うことになるので当然語彙力は上がります。
それだけではなく、一つの単語に複数の意味を持つ単語の意味が自然にわかるようになります。
例えば、「one」という単語には、one dollarのように「”1”ドル」という意味もありますが、
one dayのように「”ある”日」という意味もあります。
多読で大量の英文を読むうちに、このような複数の意味を持つ単語の語彙も自然に増えていくのです。
英語力を総合的に伸ばせる|リスニングにも効果的
多読をすることで英語力は総合的に上がります。
読解力はもちろん、読むスピードも上がりますし、リスニングの点数も伸びます。
リスニングテストでは音は待ってくれません。聞き取れない部分が出てきても、慌てずに最後まで聞き切ることが大切になってきます。
多読で分からない単語を読み飛ばすことに慣れていると、このリスニングにも応用できるのです。
実際に私も、多読を始める前は呪文にしか聞こえなかった英語のPodcast(ポッドキャスト)のニュース番組が、多読を始めてほんの1か月程度で格段に前より内容が分かるようになっていました。
脳内で英語を日本語に訳さず、英語のままの語順で理解できるようになってきたために内容がスッと入ってくる、という感じです。さすがに1か月では完璧に内容が理解できるとまではいきませんでしたが、この経験にはとても感動しました。そして多読を続けるモチベーションがさらに上がりました。
まとめ
今回は「多読」とは何かという基本的な内容をわかりやすく解説してきました。
繰り返しになりますが、あくまでも大事なことは読書を純粋に楽しむことです。
そうすることで自然と英語脳は鍛えられていきます。
これから多読を始めようと思っている方、ぜひ私と一緒に楽しく洋書多読を始めましょう!